アルーシャ国立公園
アルーシャはその名のとおり、タンザニア北部の都市アルーシャから近い、小さな国立公園です。旅行者の多くはこの公園のことを知らないでしょうし、訪れる人も少ない場所です。それにここにいる動物の種類も限られたものです。
でもアルーシャ国立公園は魅力いっぱいです。みずみずしい森林地帯、数多くの小さな湖、乾いたサバンナもあれば、高い山もあります。私はこの公園が好きで、タンザニアに暮らしていた時には近いこともありしょっちゅう出かけていました。
アルーシャへのツアーはこちらをご覧ください。

この写真は絵葉書から取ったものではありませんし、合成でもありません。キリマンジャロ山と動物を同時に写した写真のほとんどは、ケニア側のアンボセリ国立公園で撮影されたもので、タンザニア側でこうして動物とキリマンジャロが一緒に写っているのはあまり例がありません。
アルーシャ国立公園には観光客受けするライオンやサイはいません。(一度ライオンのようなものを見ましたが、一瞬だったため確認できませんでした。)でも小型のカモシカの仲間がたくさんいます。
左はオスのブッシュバックです。ブッシュバックはここでは結構見かけます。下は最も小型のカモシカ、ディクディクです。

これはングルドト・クレーターといい、古い火山の跡です。世界遺産になっているンゴロンゴロに比べるとずっと小さいですが、それでも直径は1kmあります。この中には人は下りては行けないことになっており、動物達の楽園です。
クレーターの周りは深い森に覆われており、私の最も好きな場所の一つです。ここでは何ヶ所か車を降りていい所があり、短いですが歩くことができます。大きな木や林床に咲く花、昆虫や鳥、そして運が良ければ樹上性のサル、例えば下の写真のシロクロコロブスなどを見ることができます。
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森の中の小道を歩いていると、木漏れ日の中で蝶が休んでいます。そして突然の虫の羽音にはっとしたりします。
これはヨコバイの一種。日本のものより大型で美しい羽根を持っています。
この森は森林に住むトゥラコなど、珍しい鳥たちの住処です。気をつけていないと森林の中に溶け込んで、すぐに見えなくなってしまいます。
アルーシャ国立公園の湖では、多くの水鳥が見られます。左の写真はフラミンゴの群れです。カバもいますが、写真が撮れるほど近づける場所はありません。
アルーシャ国立公園のもう一つの魅力はメルー山の存在です。あまり有名ではありませんが、5000m近い標高があります。この写真はその中腹、大きなイチジクの仲間の木での撮影です。私が運転しているのがわかりますか?
左の写真がメルー山です。迫力のある山だということがわかっていただけるでしょうか。写真でははっきりしませんが、手前の雲が浮いているあたりが大きく裂けた火口です。アルーシャの街からならば、半日程度で十分かと思います。